静かに夜が明けた。
長年の夢だった、チミケップ湖への旅。
野鳥の鳴き声だけが森から湖面に流れていく。
昨日は篠つく雨の中で沈殿していても仕方がない、やはりチミケップに行こうと方針を変えた。
ルート上にあった源泉掛け流しのぬるめの湯で雨の憂さを流した。
チミケップへ15km手前で携帯が感度を失い、道もオフロードに変わる。
果てしなく続くような錯覚すら覚えるような雨のオフロードもやがてキャンプ場に到着。
バイクのソロキャンパーのテントが濡れている。
たそかれのチミケップ湖をひととき眺めて「来て良かった!」と。
雨の中でルーフテントを張り上げるのも大儀だね、今夜は初の車内泊にすることにして、荷物の15ゲーム。ベッドスペースと半畳酒場を作った。
野菜たっぷりのビーフスープカレーをメインに、雨音のBGMが独りの夜を彩った。
地元のアングラーがやってきた、彼らには魚しか興味はない。もう一泊するつもりだったが、空を雲が覆っている。昼までかな?次の旅に出かけよう。
湖畔にチェアを置いて、コーヒーを楽しんだが風が冷たくなってきた。
また来よう、チミケップ!