五百人近い大宴会もお開きとなった。かつての上司、同僚、後輩など裃姿でうち揃い、やあやあ!元気か?などと声をかけつつ懇親す。
一様に年々歳取りたる生きざまを面の表や足取りにしっかりと印しつつ、助兵衛組は若くあり。真面目組は萎びたるを見るにつけ、不良老人こそ国の宝と覚えたり。
されど高貴なる助兵衛に至る道こそ人生の極意なりとも見つけたり。
あぁ!国破れて山河あり。言霊の片鱗すらなき将軍の治世を恨むこともせずに友等と酔いたるも刻限ともなれば万歳三唱にてお開きとせり。
さて来年はこの中から幾人欠けたるや?
これには触れず日記を閉じるなり。