そろそろ静かなる世界へ移行しようか
そう想いながら世情にながされていた
感情と感性を同じ坩堝に放り込んだらいいものができはしない
残るべき十年、その先の十年、あればね
開かざる木通の想いもやがて口を開き語るだろうが
それはいのちを紡ぐいきもののさだめ
腹立てるものをゴミ箱にクリックして
電子の海の彼方に捨て去るようにしてみようか
悪業を人の塊として生きることが辺りに充ち満ちてはいるが
それもね、数万年永らえてきた種としての彩りかもしれぬ
怒りは怒りとして胸に秘め
そのパワーをすら自らのエネルギーとすればいい
「ふふふ、、、笑みすら浮かぶ『自己核兵器』として」
いつかは「桜吹雪」となる日もあろう
木通は語らず密やかに自らの木陰にありて
「一緒に生きていこうじゃないか」そう語った
「そうだね、それが望むべき自然体か」
今夜は旧友との再会だ
北から流れ来て南に向かう通過点で会おうじゃないか
飲み交わす湯宿に旨き肴と酒を添えて、
酔いと共に良い友として歳のながれに浸ろう
葉陰なる秋佇みし木通かな 百百合(mango)