激しく雪解けした日の夜は冬が愛をしい
今夜の鍋は「鷄の水炊き」
ふつふつと沸き上がる鍋から旨い匂ひが立ち上る
出汁を效かせた鍋で煮え上がつた鷄肉や野菜をポン醋から生醬油
豆板醬を加へてみたり、味はひのバリエーションを樂しめるのも水炊きの良さか
さて、合はせる酒は昨夜に引き續き、純米「如空」だが
久しぶりにお銚子に入れて燗酒に
燗の具合はやはり人肌、冬の夜は溫もりがほしいよね
猪口に注ぎ、ちびりと
舌に廣がる酒の香をゆるりと味はふ
こんな飮み方もいゝもんだ
ほろほろと飮みつゝ鍋も味はふ
もう一本燗をつけよう、ほのかな醉ひのなかで雪降る夜をおもふ
忍べば春近くあれどなほ先のこと
こんな時を慈しみつゝ冬の夜を遊ぶのだ
ほろ醉ふや銚子の溫み掌 百百合(mango)